体内で作られるカンナビノイド!? エンドカンナビノイドシステムってなに?

こんにちは!GEISHA BRANDの玉田です。
今回は、体内で作られるカンナビノイドのお話です。
目次
・エンドカンナビノイドシステムってなに?
・エンドカンナビノイドシステムの仕組み・役割
・実際に体内で作られているカンナビノイド
・エンドカンナビノイドシステムの仕組み
・エンドカンナビノイドシステムの役割
・ホメオスタシスとは?
・エンドカンナビノイドシステムとカンナビノイドの治療効果
・総評
エンドカンナビノイドシステムってなに?
エンドカンナビノイドシステム(EndoCannabinoid System, 以下ECS)とは、内因性カンナビノイドとも呼ばれ、体内で生成されるカンナビノイド(THCやCBD)によく似た構造の物質です。
調べていてそもそもこんなものがあることに驚きました。
本来カンナビノイドは植物由来のはずなのに、まさか人間の体内でも同じような構造の物質を生成していたなんて思いもしませんでした。
このエンドカンナビノイドというものは、神経伝達物質の一種で、身体の様々な機能を維持・補助するために利用されています。
エンドカンナビノイドシステムの仕組み・役割
さて、体の中で生成されているカンナビノイドということですが、わざわざ体内で生成されるくらいですから、絶対に必要不可欠な物質ではありそうです。
では、ECSは一体身体の中でどのような役割をはたしていて、どのような仕組みで作用しているのでしょうか?
実際に体内で作られているECSの種類
カンナビノイドの専門家や、脳科学の専門家によって、ECSにはこれまでに2種類存在することが確認されています。
・アナンダミド(AEA)
・2-アラキドノイルグリセロール (2-AG)
正直この名前だけ言われても全くわからないと思いますが、構造を観察すると非常にカンナビノイドに似ていることがわかっています。
発見されていないだけで、体のなかに存在するECSはもっとたくさんあると考えられています。
エンドカンナビノイドシステムの仕組み
実は、ECSが身体に対して作用する仕組みと、麻などから抽出されるTHCやCBDが身体に対して作用する仕組みは全く同じです。作用した結果は違えど、作用する入り口は同じなのです。
ECSやカンナビノイドが人間に体に入って作用するには、まずCB-1受容体、またはCB-2受容体と呼ばれる、いわば野球のグローブのようなもので物質をキャッチしてやる必要があります。
この二つある受容体は、カンナビノイド受容体と呼ばれ、カンナビノイドはこの2つのうちどちらかの受容体と結合して作用します。
CB-1受容体は、主に中枢神経の興奮などにつながっていて、精神作用を発現させるために不可欠な受容体です。THCは、このCB-1受容体と結合します。
一方、CB-2受容体は、免疫系などに作用し、近年研究されている医療方面への効果を発現させるために不可欠な受容体です。CBDは、このCB-2受容体と結合します。
ECSは、この2つの受容体どちらとも結合することが可能です。
エンドカンナビノイドシステムの役割
あくまで一例ですが、ECSは神経伝達物質なので、例えば炎症が起こっている部位があったとしたら、その部位のCB-2受容体と結合して、免疫細胞に炎症が起こっていることを伝えます。
実際にECSの役割についてここに書くと、実はとても長くなってしまいます。
それはなぜかというと、ECSがホメオスタシスに関わっているからです。
ホメオスタシスとは?
私たち人間をはじめ、動物は、植物とちがって同じ場所にずっといるわけではありません。
気温や気圧など動物の外側の環境は、刻一刻と変わっています。
外がある程度暑かったり寒かったりしても、動物は同じ体温を維持し続けることができます。
これがホメオスタシス=生体恒常性です。外部の環境が変化しても、体の中の環境はずっと一定に保とうとする力のことをホメオスタシスと言います。
ECSはこのホメオスタシスを維持するのに非常に重要な役割を果たしているといわれています。主な要素で上げるとすれば、
食欲と消化
睡眠サイクル
痛覚
炎症およびその他の免疫反応
感情のコントロール
代謝
学習と記憶
再生系機能
生殖機能
などの維持にかかわっています。すごいですよね。本当に動物が生きていくうえで必要不可欠で基礎的な要素に関わっています。
エンドカンナビノイドシステムとカンナビノイドの治療効果
麻からとれた私たちがよく言うカンナビノイドは、鎮痛効果や不眠解消などの治療効果があるといわれています。
しかも、今までの治療薬では限界に達していた治療効果からさらに壁を1枚突破したような革新的な効果が発見されています。
このようないわばチート級な効果が発見されているのも、そもそもホメオスタシスに深くかかわっているECSと同じような物質であるからだといえます。
人間が体内で自ら生成した成分であるECSに似た作用方法・効果があるカンナビノイドは、ほかの薬剤に比べより自然で、副作用を少なく治療ができるわけなんですね。
総評
いかがでしたでしょうか。まさか私たちがさんざん話題に挙げていたカンナビノイドが身体の中に普段からあって、さらに自分で生成できるとは思いませんでしたよね?
これからもECSやカンナビノイドについての研究や知見がより進み、疼痛や不眠・鬱病などに苦しんでいる方々が1人でも救われるといいですよね。